佐藤史郎 sato-shiro.com
主な研究テーマ:女性の起業、英語教育、ディベート
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跡見学園女子大学教授
佐藤史郎
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女性の起業

女性起業家の成功事例1
紙製の建築模型を考案
 ふつう我々が戸建て住居やマンションの間取りを知りたい時は平面図を参考にすることが多いと思います。
 このことに着目して紙製の建築模型を次々と制作し世に送り出しているのが「ユキ・建築アート・プロダクション」を経営している紀陸幸子さんです。
 今では、住宅メーカーや設計事務所、建築会社などが主な得意先となっています。
 建築模型を始めたきっかけは、新しく住宅を建てるため工務店と打ち合わせをしていた際、自分の希望が正確に相手側に伝えられなかった悔しさにあったということです。
 自分自身が不便と感じる事柄やあればよいのにと思う周辺には大いなるビジネスチャンスが眠っているということです。
 紀陸氏の開発した建築模型の特徴は、スチレンボードにカッターとノリさえあれば自分の思いどおりの立体式建築空間ができることにあります。
 紀陸さんはさらに、建築模型を広めるための「模型スクール事業」を運営するかたわら、「ブロックセット」を使って間取りや家具の配置を立体的に並べ替えられる「建築用間取りレイアウトシステム」を考案しています。
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女性起業家の成功事例2
女性と高齢者のための不動産業
 女性特有のきめのこまやかさと前職の人脈を生かして、女性と高齢者を相手に日々不動産に関するよろず相談に乗っているのが、(株)「イーライフ」の経営者、木原和代さんです。
 木原さんは1990年に女性が安心して相談できる不動産会社を設立していますが、この着眼点は非常に良いと思います。
 女性や高齢者、さらには若者が気軽に立ち寄って相談できる女性の経営する不動産会社はもっともっと増えてもよいと思います。
 さて開業後木原さんは、未知の経験に遭遇していきます。
 物件の売買取引は経験済みだったものの、賃貸業は初めてだったのです。肝心の賃貸契約に関しては、大手不動産会社に勤める友人が駆けつけて指導してくれたとのことです。
 また経理については、先輩の友人が会社設立後の5年もの間、面倒を見てくれたということです。
 さらにトラブルの発生や土地建物の調査に備えて、前職の会社の顧問弁護士や不動産鑑定士に顧問料なしで依頼することに成功しています。
 驚いたことに、未経験だった店舗の賃貸借契約に遭遇したときは、またまた友人の紹介を通して大手不動産会社の息子が契約の方法から契約書の作成までを丁寧に教えてくれたとのことです。
 木原さんのケースは、女性・高齢者という潜在的需要層のニーズに応えることの社会的意義を信じて事業にまい進していれば、必ず救いの手が差し伸べられるということを示す良い例です。
 同時に、日頃の人脈作りの大切さを我々に教えてくれる好例でもあります。
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女性起業家の成功事例3
バルーンフラワーの着想
 次に登場するのは、上越市で生花業「(株)ひらいフローリスト」を経営している平井と志子さんです。
 この方の最もユニークな点は、生花を風船の中に閉じ込める「バルーンフラワー」を商品化したことです。この方法だと、見栄えがいいだけでなく、生花と比較してより長持ちするといいます。
 今では贈答用商品として着実な需要があるそうです。  ところでこのバルーンフラワーが誕生した背景として、平井氏が日頃から異業種交流会などで人とは異なる発想で物を考える癖が身についていたという点があげられると思います。
 現状に満足せず夢を現実のものにしようとする探究心がこの画期的な商品に結びついたのではないかと思います。
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女性起業家の成功事例4
町の総菜屋さん
 最後にご紹介するのは食の分野からで、趣味と実益をマッチさせた惣菜店「マダム石島」を営む石島まり子さんです。
 この方の最大の特徴はなんといっても、料理が好きでそれがビジネスとして成り立つことに無類の喜びを見出している点にあります。
 石島さんは半径2キロ以内に同様の店舗を開くつもりといっておられますが、その際、採算性を重要視すると強調しています。この点を軽視すると趣味と実益の両立は難しくなるので、重要なポイントといえます。
 それから、歩いて来店する高齢者には惣菜を届けない方針を貫いている点も注目されます。
本当のやさしさとは何かについて考えさせられるからです。
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